
Canio Miniatures (カニオミニチュアズ)ミニ・インタビュー!
先日取り扱いを開始させて頂きました、RAMPAGEさんの
『ソビエト空軍 ミグ3搭乗の女性パイロット』
また、HAL-VALで以前から販売させて頂いております Canio Miniatures さんの『1/20ビキニアーマー よし子』の原型を担当された太刀川カニオさんのミニ・インタビューをお送りいたします!
(聞き手:ランペイジ 清水)
太刀川カニオ:原型師・模型ライター
@Tachikawa_canio
https://canio.hatenablog.jp
本業の傍ら、商業原型師としてマックスファクトリー、モデ ルカステンなどのフィギュア原型を担当。
またスケールアヴィエーション誌などで模型ライターとしても活躍。
それでは、太刀川カニオさんのミニ・インタビュー記事です!
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清水:
もともとこの1/32女性パイロットとMig-3はずっとTwitterで製作状況を見ていていいなと思ってたんですが、そもそも製作しようと思った経緯、動機は何でしょう?
カニオ:
ソ連機は最近興味を持って1/32のキットを色々買っているんですが、Mig-3はツイッターでたままた復元機の写真を見て惚れ込みまして、その雰囲気を作ってみたくて製作に掛かりました。
そもそも飛行機模型に女性パイロットを乗せるのが好きなのですがw、ソ連空軍にはWW2時にすでにリリア・リトヴァク中尉(今度映画化されるそうです)を始めとする女性戦闘機パイロットが活躍してました。
ロマン・ユゴー先生のバンドデシネ『ル・グラン・デューク』でもその活躍が描かれてますよね。なのでソ連機を作るなら是非にと前から思ってました。

清水:
こういったオリジナルフィギュアを作るときはデザインとか準備稿的なものは用意されるんですか?
カニオ:
今回は描きませんでしたが、描くときもありますね。実際に造型するときの見本にするというよりは、自分の頭の中で3次元形状を整理するときや、服装などのコーディネートを考えるときにビジュアルにしてみるという目的ですね。
清水:
スケール物の場合、こだわると資料集めもなかなか大変だと思うんですがその辺りどうですか?
カニオ:
私はもう小学生くらいからミリタリーフィギュアを造っていますので、その頃から買い集めた軍装の資料本が結構ありますね。ただソ連空軍に関してはあまり資料がなかったので前述の『ル・グラン・デューク』をベースに『世界の傑作機』などの戦場写真でディテールを確認していきました。
今はネット検索もかなり有効ですね。よい時代になりました。

清水:
こちらの女性パイロットはリアルなスケール再現というよりは適度なアレンジがすごく良い感じなんですが、その辺り意識したポイントは?
カニオ:
そうですね。そもそも戦場写真の一コマを再現したというよりも、ある程度イラスト的にシンプルなディテールでまとめています。スケールフィギュアだと服とかシワシワにしがちなのですが、シワ付けときゃ良いってもんでもないんですよねw
ミニチュアでは全てをスケール通りに縮小するより、「モコモコな防寒ジャケットにデカい皮手袋…」といったようなイメージを優先して多少ディフォルメを入れた方が見栄えが良くなると思ってます。それこそバンド・デシネの一コマになるような絵が見えてくれると嬉しいですね。
清水:カニオさんの作る女性フィギュアはいつも魅力的な表情をしてますが、特に拘っているポイントは何でしょう?
カニオ:
やっぱり口元ですね。目は塗装でなんとでもなりますが、口元はごまかしが効かないので気を使います。女性らしさを表現できるポイントでもありますしね。

清水:
今回、製品化にあたって1/32スケールだけでなく、原型を3Dスキャンして1/48スケールに落とし込んでいますがダウンサイズされた原型を見てどうでしたか?
カニオ:
1/48で同じように造れるかと言えば、なかなか難しいと思うので3Dスキャンは有効な方法ですね。私はミニチュアはそれぞれのスケールに合わせたディフォルメが大事だと思っているのですが、今回は前述のようなコンセプトで造りましたので1/48でもそれほど違和感なくその辺りが活かせているなと思いました。

清水:
製作で使用するお気に入りの素材なんてありますか?
カニオ:
私はエポキシパテで大まかに造って細部はラッカーパテで仕上げるんですが、エポパテはタミヤの高密度と速乾を自分の使いやすい硬さ、密度になるように混ぜ合わせて使っています。スペシャルブレンドですね(笑)
清水:
カニオさんは原型だけでなく塗装の仕上げも、もちろん凄いんですが、そちらについてもお気に入りのツールなどあれば教えてください。
カニオ:
フィギュアの塗装には、最近のお気に入りはシタデルで下塗り>ファレホで仕上げですね。シタデルはシステムを無視した自己流の使い方ですが性能が気に入っているので。
あと、このところフィギュア作例で使っているアクリジョンですが、どんどん使い勝手が良くなっていて楽しみです。
筆はW&Nの他、Da Vinciのセイブルを使ってます。細部はカステン・アイフィニッシャーです。
清水:
今回は色々とありがとうございました。最後に今後やってみたい事を教えてください。
カニオ:
キットに搭乗できる1/32の女性パイロットフィギュアは少ないので各国のを造りたいですね。
1/48では更に少ないと思いますので、始めからスケールダウンを意識した造型にも取り組んでみたいと思っています。
インタビュー:清水圭(ランペイジ)
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以上、原型師の太刀川カニオさん、RAMPAGE清水さんによるミニインタビュー記事でした!
お二人とも、今回はHALVALのニュース記事へのご協力ありがとうございました!

最後に、『1/20ビキニアーマー よし子』もよろしくお願いいたします!
こちらカニオさんのブログに製作ガイドもありますので、ぜひ参考にどうぞ!
https://canio.hatenablog.jp/entry/yoshiko